仕訳の簡単なパターンを知る⑧

個人事業の仕訳で避けて通れないのが

「事業主貸」と「事業主借」という科目です。

私も最初この科目に慣れるのは大変でした。

意味がこんがらがってえっと‥となることも多かったです。


「事業主貸」とは事業のお金を事業主(つまり自分)に貸したという

意味です。

例えば事業用の普通預金から生活費として10万円を引き出したときには仕訳は

(借方) 事業主貸 100,000   (貸方) 普通預金 100,000

となります。


反対に「事業主借」とは事業主(自分)が事業に資金を貸したという意味です。

例えば自分のお金10万円を事業用の普通預金に入金した場合の仕訳は

(借方) 普通預金 100,000   (貸方) 事業主借 100,000

となります。


これら「事業主貸」と「事業主借」は決算で相殺され元入金が増減することに

なります。


例えば皆さんがある仕事をして報酬は10万円だったとします。

後日この報酬が普通預金に9万円振り込まれてきました。

この場合の仕訳は

(借方) 普通預金 90,000   (貸方) 売掛金  100,000

     事業主貸 10,000

となります。

この仕訳の意味ですが「事業主貸」は源泉徴収された所得税です。

所得税は個人(自分)が払うものですので

事業主にお金を貸しましたよいう意味で「事業主貸」を使います。



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社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。