仕訳の簡単なパターンを知る③

今の簿記検定のテキストがどうなのかは知らないのですが、

私が簿記を勉強し始めた頃(昭和(^^;)は

まず、資産には現金や預金があり、負債には借入金があり‥

などこういう事柄が一番最初に出てきたと記憶しています。


だから現金は資産、売掛金は資産、買掛金は負債などを

一生懸命覚えました。

あくまで簿記検定試験に合格することが目的ですから

こういう内容から入るのも仕方のないことだとは思うのですが、

実務ではこんなところから始まるわけではありません。


個人で商売を立ち上げたときどういう仕訳が立つと思いますか?

まずは自分の事業にお金を入れることから始まります。

そうしないと仕入れもできませんし、事業に必要なものも買えませんね。

自分の貯金から50万円を事業に入れたとします。

この場合の仕訳は

(借方) 現金 500,000    (貸方) 元入金 500,000

となります。

借方の現金はあくまでこの商店の現金です。

これは皆さんの個人的なお金ではありません。

株式会社の場合は「元入金」は「資本金」といいます。


例えば銀行から借り入れをして事業を立ち上げたとしますと

(借方) 現金 500,000   (貸方) 借入金 500,000

となります。

 

個人的な話なのですが、私の両親や親戚は皆勤め人です。

会社経営者もいなければ商売人、フリーランスなどもいません。

商売を始めるには元手がいります。

最初から現金や売掛金があるわけではありません。

この単純なことが会社勤めしか経験がない私はわかりませんでした。

簿記もこういうところから教えたら実務に直結して興味深くなるのになと

思うのですが。



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社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。