ロールオーバーの注意点<NISA>

一般のNISA口座は5年が期限となります。

5年の間に売って得た利益や配当、分配金は非課税です。

しかし、投資は儲かることもあれば、損をすることもあるので

5年経ったところでどうなっているかはわかりません。


もしも、5年経ったところで損が出ている場合

翌年のNISA口座へ移すということもできます。

これを「ロールオーバー」といいます。


例えば、2017年に10万円で買った株が2021年の時点で

8万円になってしまったとします。

この場合、2022年のNISA口座へこの株を移して

2026年まで持ち続けることができるのです。


ロールオーバーをしないのであれば

課税口座(特定口座・一般口座)に移すことも可能です。

ただ、課税口座に移す場合には注意点があります。


先程の例で、課税口座に8万円で移したのち、

しばらくしてその株が10万円に値上がりしたとします。

これでやっと買った値段に戻ったのでやれやれと思って売ると

課税されてしまうのです。

課税口座に入れた時点での株価が取得価格となり、

(買い)8万円→(売り)10万円となり

2万円の利益が出たと見なされてしまいます。


しかし、実際は10万円で買った株を10万円で売っただけなので

プラスマイナスゼロ、むしろ手数料分は損をしていることになります。

このように考えると、NISA口座で5年が過ぎたところで損が出ている場合は

翌年のNISA口座へ移した方がよいといえます。

社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。