受け取り方にも注意が必要です

確定拠出年金のお話です。

前回は専業主婦の方や第3号被保険者の方は掛金の拠出時には

税金のメリットがないと書きました。

確定拠出年金の税制優遇は「拠出時」以外にも、「運用時」「受け取り時」にも

あります。

しかし、気をつけたいのは、「受け取り時」です。

確定拠出年金を年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となり、

税負担が軽くなります。

「一時金」で受け取る場合は「退職所得控除」となり、これも税負担が

軽くなります。

但し、大企業に何十年もお勤めの方で退職金が多い方はこのメリットが

効かない場合があります。

「退職所得控除」は勤続年数が20年を超える場合

800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)という式で計算しますので、

確定拠出年金以外に大きな退職金がある方は、一時金で貰ってしまうと、

「退職所得控除」が活かせないことにもなります。

ただ、これはあくまで退職金が多い且つ確定拠出年金もかなり運用がうまく

いった方だということになりますが‥。

しかし、むしろ、確定拠出年金を利用してほしいのは非正規雇用の方のような、

給与もそんなに高くない、賞与もないもしくは安い、退職金もないという方です。

そういう方こそ、こういう制度を上手に利用することで、老後の不安が少しでも

薄らいでほしいなと思っています。





社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。