税金が安くなるという罠?

確定拠出年金(DC)は、これまでは公務員や専業主婦、

パートタイマーなどの第3号被保険者の方は加入できませんでしたが、

来年からはほぼ全員が加入できるようになります。

確定拠出年金の一番のメリットは「税制優遇」です。

つまり税金(所得税・住民税)が安くなります。

これは確定拠出年金の掛金は全額所得控除となるからです。

例えば、確定拠出年金で毎月1万円を掛金とした場合、

年間12万円が所得から控除できるので、所得税率が5%の方なら

6000円、10%の方なら12,000円税金が安くなります。

こういう計算ができるわけですが、これはあくまで所得税を

払っている方の場合です。

専業主婦の方や年収が103万円以下の第3号被保険者の方は自分で所得税を

払っていませんので、安くなる税金が元々ないということになります。

住宅ローンを組めば税金が還付される‥というのを聞かれたことが

あるかと思いますが、これもあくまで払った税金の範囲内です。

計算上は20万円の税金が戻るとしても、15万円しか税金を払っていなければ、

15万円しか戻らないということです(当たり前ですが)。

確定拠出年金の話に戻りますが、これは掛金の税制優遇は関係ないということで

あって、確定拠出年金は運用時や受け取りの際にも税制優遇はありますので、

専業主婦の方や第3号被保険者の方もメリットがないわけではありません。

社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。