株主のお金を効率よく使っているか?

前々回、前回にご説明した「PER」と「PBR」は現在の株価が高いのか安いのか

を見る指標でしたが、今回は株価は関係ありませんが、最近注目されている指標を

ご紹介します。

「ROE」という自己資本利益率と訳される指標です。

式は 純利益 ÷ 自己資本 となります。

自己資本とは株主から調達したお金のことです。返済は必要ありません。

例えば純利益が1億円の会社の自己資本が10億円だとすると

1億 ÷ 10億 = 0.1 となり「ROE」は10%ということになります。

「ROE」は自己資本を使ってどれだけ効率よく利益を上げたかを見る指標です。

自己資本は株主から調達したお金ですので、株主の立場から見ると、

「ROE」が高い企業の方が出資したお金を効率よく使って利益を出している企業だと

評価できることになります。

もし、先程の例で純利益が5000万円だとすると「ROE」は5%となります。

ROEは10%以上あるのが理想だと言われていますが、

日本は欧米の企業と比較して「ROE」が低めになっています。

たまに「自社株買い」というニュースを聞かれることがあるかと思いますが、

これは自社株買いによって自己資本が少なくなることにより、「ROE」が高くなる

効果があります。

1億円の純利益に対して、自社株買いによって10億円だった自己資本が8億円に

なったとすると、「ROE」は12.5%と高くなるのです。


社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。