奨学金の注意点③

給付奨学金は別ですが、貸与奨学金はあくまでも「借りる奨学金」です。

借りたものは当然返さなければなりません。


日本学生支援機構の貸与奨学金には「第一種奨学金」と

「第二種奨学金」というのがあって、

「第一種奨学金」には利息がつきませんが、

「第二種奨学金」は利息が必要です。


「第一種奨学金」は国公立と私立、自宅通学が自宅外通学かで借り入れできる

金額が決まっていますが、「第二種奨学金」は20,000円~120,000円の範囲で

金額を選べます。


つまり「第二種奨学金」であれば毎月12万円借りることも可能であるということに

なります。

もしも毎月12万円を借りて4年借りると576万円にも上ることになります

(元金のみ)。


こういう無茶な借り方をする人はいないかもしれませんが、

大事なのは総額で考えてみるということです。

これは申込時までに是非、親子で話し合っていくら借りるのか、

いくらなら無理なく返していけるのかということを考える

必要があります。


申込時には返済の方式を選択することと保証制度を選択することが

必要になります。


返済の方式に関していえば「第二種奨学金」であれば「定額返還方式」を

選ぶことになります。

これは返済する期間と毎月の金額が借りた金額に応じて自動的に決まるという

ものです。


保証制度は延滞した場合に備えるものです。

「機関保証」というのは、保証機関に保証料を払うことによって延滞が

進んだ場合、一旦保証機関が返済をします。

しかし、その後に本人は保証機関にお金を返す必要があります。

決して本人の返済の義務がなくなるわけではありません。


「人的保証」は連帯保証人(父母)や保証人を依頼します。

本人が返済できない場合は連帯保証人(父母)が返済することになります。


このように「貸与奨学金」は必ず返済する義務があります。

もしも延滞したままにするとクレジットカードが使えなくなったり、

住宅ローンが組めなくなったりもします。


「貸与奨学金」を借りる場合は先の先まで考え、延滞しないということを

強く心がけなければなりません。

そのため、返済に困ったときには早めに機構の方へ相談するべきです。

こういうシビアなこともお子さんには伝えておくことも重要です。

社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。