今回のIRセミナーはバイオ特集ということでバイオ関連のベンチャー企業
4社でした。
1社目のF社はペプチドを使っての医薬品の開発を行っています。
ペプチドは小さいので、合成で簡便に作れるため、改変することで
最適化しやすいのだそうです。
一般的にワクチンは病気を「予防」するものとされていましたが、
F社の革新的な技術で、ワクチンを病気の「治療」に使用することが可能に
なるのだそうです。
2社目はK社です。
こちらはバイオシミラーと呼ばれる後続品と細胞治療の事業を推進されています。
興味深かったのはこどもの乳歯から取れる細胞を用いるとのことです。
こどもから得られる細胞のため、増殖能力が非常に高いこと、
こども1人から最大20本入手できるため、安定供給が可能というメリットが
あるようです。
3社目もK社です。
こちらのK社は医療のアンメットニーズがミッションの会社です。
アンメットニーズというのは現状の医療では満たされていないニーズ、
いまだ有効な治療法や薬剤がない疾患に対する医療ニーズのことをいいます。
4社目はN社です。
日本発の技術による感染症ワクチンを研究開発中だそうです。
組織再生、皮膚領域で加齢などにともなう皮膚組織の変性修復なども
行なっているとのことです。
最後にバイオセクターのアナリストの方の講演がありました。
世界の医薬品市場で日本だけが低成長予想だとのことです。
日本は医療費を削減しなければならないとのことで薬価が毎年7%下がっている
という厳しい現状。
正直、アナリストとしてもどういう企業が有望かを見極めるのは
かなり至難の業とのこと。
ひとつ参考までにということで
治験が失敗したときに経営幹部や研究開発担当者、IR担当者が辞任・交代していると
いった人事が出たら要注意なんだそうです。
どんな企業でもやはり大切なのは「人」だということも言われていました。
確かにねと納得した私です。
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