前回は「PER」について説明しました。
「PER」と並んでよく使われるもう1つの指標が「PBR」です。
「PBR」は株価純資産倍率といいます。
株価が1株純資産の何倍かを見る指標です。
こう書いてもなんのことかよくわからないと思いますが、
例えば
■ A社は会社を解散することにしました。
■ A社には100万円の資産があります。
資産とは現金や預金、有価証券、土地や建物などをいいます。
■ A社には銀行からの借入金が50万円あります。
■ A社の純資産は100万円 - 50万円 = 50万円 となります。
■ A社には株主が100人います。
そうすると1人の株主の純資産は5000円ということになります。
つまり、A社が解散すれば株主は5000円もらえるのですが、
A社の株価が今、5000円より安いのであれば、
今の株価は安いと見なすことができます。
今現在、A社の株価が4000円だとすると、A社のPBRは0.8倍
(4000円 ÷ 5000円)となるので、今の株価は割安となります。
A社の株価が5000円であればPBRは1倍ということになり、
この1倍を「解散価値」ということもあります。
従って「PBR」は1倍より高いか安いかで今の株価が割高か割安かを
見る指標といえます。
ただ、気をつけたいのは資産の価値は変動することがあるということです。
土地などの値段は変動しますし、有価証券もそうです。
前回の「PER」でも書きましたが、「PBR」だけで判断するのは
やはり危険なのです。
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