損をしている状態でNISAの非課税期間が終了する場合

「一般NISA」の非課税期間は5年です。

2017年に「一般NISA」で買った商品の非課税期間は今年の年末で終了します。

「一般NISA」の非課税期間が終了する際にその後どうするのかは3つの方法があります。

① 売る

② ロールオーバーする

③ 課税口座に移す


今現在、利益が出ているのであれば①の売るを選択してもよいと思います。

ただ、まだまだ上がるかもしれないから売りたくないというのであれば

②のロールオーバーするを選択します。


利益が出ているのであれば①②③どの方法を取っても構わないと思いますが、

問題は今現在、損が出ている場合です。


損が出ていてもまだ挽回できる、長期のつもりで買ったのだから‥という方であれば

②のロールオーバーを選びましょう。


でも、今後上がるかどうかもわからないし、どうしようかと迷っているのであれば

私は①の売ることをお勧めします。


しかし「売る」ということは損を確定させてしまうから嫌だと思われる方も

いらっしゃるかもしれませんが、ここは残念ですが売ることをお勧めしたいです。


一番やってはいけないことは③の課税口座に移すことです。

例えば50万円で購入した株が今現在40万円になっているとします。

この株を「課税口座」に移すと取得金額は「40万円」となります。

この株がその後、60万円まで株価を上げたとします。

やっと利益が出たので売るとしますと60万円-40万円=20万円の

利益が出たとみなされ20万円に20.315%の税金がかかります。


ここで考えていただきたいのはこの株は実際は50万円で購入しているということです。

実際の利益は60万円-50万円=10万円ですので

10万円に税金がかかるはずです。

しかし、あくまで「課税口座」に移したときの価格が取得価格となってしまうため、

利益は20万円とみなされます。


このことから損をした状態で「一般NISA」から「課税口座」へ移されるのは

お勧めできません。

もしも、この株が将来有望だと思うのであれば、

損切りしたあと買い直すということをされた方がよいでしょう。

損は確定してしまいますが、40万円で買うことができます。

「一般NISA」で損をしている状態で5年の非課税期間の終了を迎えるのであれば

「売る」か「ロールオーバー」の2択だと思っておきましょう。


但し、実は「課税口座」に移したほうが良い場合もあります。

次回の更新でお話します。


社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。