NISAで5年が経過したら

2024年から新・NISAが始まりますが、

もう既にNISA口座を開設されて売買されている方も多いことと思います。


一般NISAの場合、非課税期間は基本5年しかありません。

5年の間に値上がりしたので売って利益を確定したというのであればよいのですが、

なかなか思ったように利益が上がらないということもあるでしょう。


5年というのはあっという間です。

いつかは売ろう、損切りしようと考えていたのに気が付いたら5年経っていた‥

さて、どうしますか?


もちろんスッパリ諦めて損をしていても売ってしまうというのも1つの方法です。

ただ、NISAでの損は損益通算ができません。

これが特定口座で売買していたのであれば利益と損失が相殺できるので

節税になりますが、NISAはこれができません。


今は損をしていてもいつかは必ず上がるはず‥と考えているのであれば、

「ロールオーバー」という手もあります。

これは5年の非課税制度を延ばすという方法です。

例えば2021年で非課税期間が終わってしまう株を2022年の枠に移すという

ようなことです。

但し、これは2022年の非課税枠120万円を使うということですので

それだけ2022年にNISAで投資できる金額は減ります。


他には特定口座などの課税口座に移すということもできます。

ただ、この方法は一番気をつけないといけない方法です。

例えばNISA口座で50万円で買った株が5年経ったとき40万円に

下がっていたとします。

このときに特定口座に移しますと「取得価格は40万円」となります。

その後この株は値を上げ50万円になったとします。

この場合50万円ー40万円=10万円の利益が出たとみなされます。

つまり10万円に税金がかかります。


しかし、元々この株は50万円で買ったものです。

それが40万円まで下がって50万円に値を戻しただけです。

実際はプラスマイナス0のはずなのに税金がかかってしまうことになります。


NISAで買った商品が5年経って損をしている場合は

「損切りする」か「ロールオーバー」のどちらかを選ぶのがよいと思いますが、

特定口座に移して売却して、他の利益の出ている株などと相殺するという

方法もあります。








社会保険労務士・FP 中村真里子事務所

兵庫県宝塚市在住の社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーのサイトです。